木材をまっすぐ切るのは、初心者の方にとっては意外と難しい作業です。
しかし、ゼットソー265は切れ味が軽く、扱いやすいのこぎりとして、DIYユーザーにもプロにも長年使われ続けている信頼の一本です。
この記事では、誰でも今日からできる「真っ直ぐ切るコツ5つ」を、日頃からゼットソー265を扱っている金物店の視点からわかりやすく紹介します。
1. 木材をしっかり固定する(90%の精度はここで決まる)
のこぎり作業で最も多い失敗は、実は「木材が動く」ことです。
どんなに良い工具を使っても、材料が揺れればまっすぐ切れません。
✔ポイント
・ クランプでしっかり固定する
・ 作業台の端に近い位置にセットする
・ ゼットソーの刃が当たるラインが「宙に浮かない」ように支える
木材が動かない状態をつくるだけで、仕上がりが劇的に変わります。
2. 最初の「引き始め」3回を丁寧に行う
ゼットソー265に限らず、のこぎりの正しい使い方は、「引いて切る」が基本になります。
その中でも、最初の入り方がすべてと言っても過言ではありません。
✔ポイント
・ 力を入れず、重さだけで軽く引く(力まない)
・ 1〜2mmでいいので「溝」を作る
・ 溝ができたら、そこをガイドとして切り進める
ここを雑にすると、最初の数センチでブレてしまい、最後まで曲がっていきます。
3. のこぎりの角度は20〜30度を維持する
初心者がやりがちな失敗は、のこぎりを立てすぎること。
刃が跳ねやすく、真っ直ぐ切れません。
✔適切な角度
・ 地面に対して20〜30度の浅い角度
・ ゼットソーの全長を使うように動かす
浅い角度で大きく引くことで、刃の直進性が高まり、スムーズでまっすぐな切断ができます。
4. のこぎりに力を“かけない”こと(力を入れる方向を間違えない)
力を入れるのは「前へ押す力」ではなく、「後ろへ引く力」だけです。
✔ポイント
・ 押すと刃が暴れて曲がる
・ 引く方向のみに力を意識
・ ストロークは大きく、リズムよく
ゼットソー265は刃が薄いので、力を入れるほど曲がりやすくなります。
力を抜くほうが、初心者でもまっすぐ切れます。
5. 目線を「切断ライン」ではなく「刃の根元」に置く
多くの人は切りたい線をずっと見てしまいますが、それだとブレやすいです。
✔視線のコツ
・ 刃の“根元”を見る
・ ラインと刃の位置確認は「ときどき見る」くらい
のこぎりは、刃の根元の動きが安定しているほど直線が引きやすくなるため、視線を近くに置いたほうがコントロールしやすいのです。
まとめ:ゼットソー265は「軽く・ゆっくり」が一番まっすぐ切れる
初心者ほど「早く切ろう」「力を入れよう」としてしまいますが、ゼットソー265は軽くて切れ味の良い刃なので、力を抜くほど精度が上がります。
今日からできる5つのコツ
1. 材料をしっかり固定する
2. 最初の3回を丁寧に引く
3. のこぎりの角度は20〜30度
4. 力は“引く方向”だけにかける
5. 視線は刃の根元に置く
この5つを意識するだけで、初心者でも驚くほどまっすぐ切れるようになります。
